トウモロコシ収穫時品質報告書2014/2015 ニュースリリース

2014/12/19

2014年12月16日付

For Immediate Release

CONTACT: Melissa Kessler, mkessler@grains.org

トウモロコシ収穫時品質レポート2014/2015が示す記録的豊作の良好な品質

アメリカ穀物協会(USGC)の「トウモロコシ収穫時品質レポート2014/2015」によると、2014年米国産トウモロコシの品質は概ね良好で、サンプルの88%がNo. 2等級以上に格付けされました。

「昨年に引き続き今年のレポートも、米国が輸出に向けて高品質トウモロコシを潤沢に供給できることを示しています」とUSGCのグローバル・ストラテジー担当ディレクター、Kurt Shultzは言います。「レポートの平均数値を見ると、輸出までの輸送経路全体を通じて米国産の作物は保管、取り扱いがきちんと行なわれることがわかります」

レポートによると、現在流通経路に供給されている2014年収穫のトウモロコシには、主に次の特徴があります。

– 平均容積重はNo. 1イエローコーンの基準をはるかに上回り、全体的に良好な品質を示す。
– 砕粒および異物の混入の水準が低く、96.2%がNo. 1イエローコーンの限度値を下回る。
– サンプル試験対象の100%のトウモロコシが食品薬品局(FDA)のアフラトキシン規制レベルである20 ppbより低い。
– ストレスクラックの発生率と同様、水分含量が2013年よりもやや低い。しかし、おそらくは気象条件が要因で、全損傷粒値は有意に上昇したが、サンプルの94%がNo. 2 イエローコーンの限度値を下回った。
– おそらくは2014年の収率が上昇したため、タンパク質含量は2013年より低くなった。
– 2013年に匹敵するデンプン含量により、比較的良好に登熟・成熟したことが示されている。

このレポートは、トウモロコシを生産・輸出する上位12州、つまりインディアナ、イリノイ、アイオワ、カンザス、ケンタッキー、ミネソタ、ミズーリ、ネバラスカ、ノースダコタ、オハイオ、サウスダコタ、ウィスコンシンの所定の地域から採取された黄コモディティーコーン、629件のサンプルを用いて作成されています。生産地点での品質を調査するために、また、全地区間の品質特性のばらつきを示す情報を提供するために、到着するサンプルは地域の穀物エレベータから採取されました。

イリノイ州シャンペーンに所在するイリノイ作物改良協会の分別穀物研究所(IPGラボ)において米国農務省(USDA)連邦穀物検査部(FGIS)の「穀物検査ハンドブック」に基づきトウモロコシのサンプルを試験の対象としました。このハンドブックはUSGCの「トウモロコシ収穫時品質レポート2011/2012」で開発された手法に準じています。

米国農務省(USDA)世界農産物需給予測(WASDE)レポートによると、2014年の米国産トウモロコシ総生産量は、史上最高の144億ブッシェル(31億6,500万メートルトン)と予測されています。

例年通り、天候は作物の生育に、最終的には、水分含量、総損傷率およびストレスクラックなど、測定されるトウモロコシ品質ファクターの多くに有意な影響を及ぼしました。播種期には、米国コーンベルト地帯は低温かつ多雨の春を迎え、作付が遅れました。夏期は受粉条件に恵まれたために高収率の条件が整い、その一方収穫期は平均気温が低くなり、多くの地域に極端な多雨がもたらされました。そのため、トウモロコシの乾燥が遅れ、米国コーンベルト地帯の収穫にも遅れが生じました。

当協会ではこのような生育状況を順に記録した米国産トウモロコシ生産ビデオをhttp://tinyurl.com/USGCCornVideoでご覧いただけるようにしています。このビデオは、イリノイ、ネブラスカ、カンザス、オハイオの各州に在住する米国産トウモロコシ生産者の作柄や生育状況を調査し、このレポートの調査結果とともに、世界の閲覧者の方々に向けて提供されるものです。

この収穫時品質レポートはお客様のお役に立つものですが、トウモロコシの品質はその後の処理の影響も受けます。当協会はレポートに続き、輸出貨物の積み込み地点での品質を評価する「トウモロコシ輸出貨物品質レポート」を2015年3月に公開します。

これらの2つのレポートは、時間の経過にともなう傾向を評価することができる一貫性のある手法を使用することによって、米国産トウモロコシが輸出経路を通じて輸送される際の、信頼性があり、時機に適し、明確な品質情報を提供することをその趣旨とします。いずれのレポートの2014/2015版も、シリーズ4回目の発行となります。

PDF版「トウモロコシ収穫時品質レポート2014/2015」(英文)はアメリカ穀物協会ウェブサイト(http://grainsjp.org/topics/2290/)よりダウンロードしていただけます。

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