2010年9月8日 米国産DDGSセミナーを開催いたしました

2010/9/30

養殖魚飼料としてのDDGS
養殖業界が必要としている飼料コスト安定化、
そのための魚粉低減飼料の開発で注目される高タンパクDDGS

米国産DDGSセミナー(20100908)アメリカ穀物協会は9月8日に東京アメリカンクラブにて、また同10日には全国養鱒振興協会との共催の下、静岡県水産技術研究所富士養鱒場にてDDGSセミナーを開催しました。 そこでは、世界の魚粉需給情報などを交えながら養殖魚用飼料タンパク源としてのDDGSの活用について説明しました。

愛知県淡水養殖漁業協同組合からは、日本での高タンパクDDGS配合飼料試験の結果報告がなされました。その報告の中で同漁業協同組合常務理事の米花晃雄氏は、今年4月から開始したニジマスを使った高タンパクDDGS(約50%タンパク含有)を配合した給餌試験の結果として、飼料中15%の魚粉をDDGSに置き換えることで、少なくとも増重コストを10%軽減できることが明らかになった、と報告しました。また試験区でのニジマスの筋肉は黄色に着色される現象は出ず、むしろ白色に近い身色になったことも報告されました。

米国産DDGSセミナー(20100908)「養魚飼料へのDDGS利用の背景」という題目で講演をした全国養鱒振興協会 会長理事 小堀彰彦氏は、4月に開始した上記給与試験を計画した背景について説明する中で、養鱒用標準飼料価格は97年比で約7割も値上がりした点、値上がりの主な原因は魚粉価格高騰によるものである点、生産コストの上昇分を販売価格に転嫁できない現状などから、即効性ある解決策が必要であると述べました。
尚、セミナーでは参加者全員による食味試験も実施され、各自の評価が集められました。集計結果が明らかになったら、また本ホームページで報告する予定です。

同DDGSセミナーでのプレゼンテーション内容は、下のタイトルをクリックするとダウンロードすることができます。

9月8日DDGSセミナー議題

協会活動と米国DDGSの供給見通し
(アメリカ穀物協会 日本事務所 副代表 坂下洋子)

DDGS - アジアに於ける魚飼料用途での経験
(アメリカ穀物協会技術コンサルタント ブディ・タンゲンジャヤ博士)

養殖用飼料タンパク源としてのDDGSの使用
(米国農務省農業研究局 北中央地域農業研究所バイオプロセス工学
主席研究者 カート・ローゼントレイター博士)

◆ JF愛知淡水でのDDGS配合飼料試験結果報告
養魚飼料へのDDGS利用の背景
(全国養鱒振興協会 会長理事 小堀彰彦氏)
高タンパクDDGSのニジマスに対する給餌試験
(愛知県淡水養殖漁業協同組合 常務理事 米花晃雄氏

ブディ・タンゲンジャヤ博士

ブディ・タンゲンジャヤ博士

カート・ローゼントレイター博士

カート・ローゼントレイター博士

小堀彰彦氏

小堀彰彦氏

米花晃雄氏

米花晃雄氏

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